重度の上下気道閉塞における気管挿管

アナフィラキシーについて その2
重度の上下気道の閉塞における気管挿管について
前回、アナフィラキシーガイドラインより、エピペン(ファイザー)について記載しましたが、少し違う観点から。
ACLSリソーステキストchapter14 p.342こう記載があります。
「治療中は気道と呼吸を注意深くモニターする。嗄声や咽頭浮腫、後咽頭腫脹、重度の気管支痙攣が発生した場合は、早期の選択的気管挿管を実施する。」
呼吸停止が切迫していない場合は、筋弛緩を使用せずに半選択的気管挿管(覚醒時、鎮静下)の準備をしておく。
中略
「気管挿管ができない場合、バックマスク換気もできない事があります。この時点で筋弛緩を投与すると、唯一の換気機序、すなわち自発呼吸努力を阻止してしまう可能性がある」
とあります。実際にこのように重度の上下気道閉塞での気道確保に難渋したケースをご経験ある方もおられると思いますし、このような症例に関わった経験があります。ここまで進行すると頼みの綱のアドレナリンの効果も期待できないのでしょうか。
気管挿管=筋弛緩というイメージはありますが。勿論注意が必要な症例もあるという事ですね。

❇︎ロクロニウム:エスラックスについて❇︎
ロクロニウムは作用は1分30秒程度であり、長く残らないと記載あります。肝臓で代謝されるので、肝機能が悪い方は注意なのでしょうか、とはいえ投与されます。
いつもPEARSwithSIMコースでは意識・呼吸・循環って言ってますが筋肉は消化・循環・呼吸とでもいうのでしょうか。ロクロニウムなどの筋弛緩薬の影響を受けるのはどの筋肉か?
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循環:心筋は不随意筋なので影響なし。
呼吸:呼吸筋は横紋筋、骨格筋なので影響あり。自律神経に影響。
消化:平滑筋なので不随意筋 自律神経に影響。
実際に筋弛緩投与されている人にも経管栄養は投与されてますもんね。イメージですが、お腹動いてるのか?なんて事も考えた事もありましたが。

アナフィラキシーはPEARSwithSIMコースでも取り扱います。
特に循環・呼吸のトラブルを合併しやすい反応が出現し、アナフィラキシーショックに陥れば心停止のリスクも十分考えられます。地域においてもアナフィラキシーの症状を早期に認識して対応できるプログラムが求められそうです。